東レ尖端素材、世界初の環境親和の水系MLCC用離型フィルムを開発
2022. 03. 17
東レ尖端素材が世界発で溶剤として水を利用して作った環境にやさしい水系積層セラミックコンデンサ(MLCC)用の離型フィルムを開発した。
水系MLCC用離型フィルムは離型剤のコーティング工程で使用される調液に有機溶剤の代わりに水を使うことで有機溶剤が乾燥する際に発生する有害ガスと高温酸化処理過程を根本的に除去することで炭素排出量の削減とエネルギー使用量の節減効果を同時に発揮できるようになった。
2年にわたって開発した水系離型フィルムは高温での収縮などの変形が全くなく、高分子分散と帯電防止機能を全て備えているため、環境にやさしいだけでなく品質面でも従来の製品より優れていると評価されている。
離型フィルム国内1位の東レ尖端素材は、ベースフィルムから高次加工に至る一貫工程を備えていて、製品別生産ラインの専用化を基盤とした品質優位と供給安定性をベースに世界のIT素材市場に輸出している。
業界によると、「産業のお米」と呼ばれているMLCCは、電気自動車と自動走行車の拡大、AI及び情報通信データの需要急増と電装用途の高度化で、急激な市場成長が期待されていることから、MLCC用の離型フィルムもまた年平均10%以上の成長率が予想される。
東レ尖端素材は優れた離型性及び無欠点を強みとし、MLCC用だけでなく偏光板用、OLED用、OCA用など多様な用途の製品群を取り揃えており、環境親和ニーズの増大に伴い、水系離型フィルムの需要も共に増加するものと見込んでいる。
東レ尖端素材は「ESG経営を基本に次世代新素材の開発を続けており、当社はもちろん顧客社の環境親和製品の開発にも寄与し、関連産業の競争力向上と持続可能な未来実現のために努力していく」と話した。